住民税のしくみ(かんたん解説)
住民税は、住んでいる市区町村と都道府県に納める税金です。前の年(1月〜12月)の所得をもとに計算され、その年の6月から翌年5月までの1年間で払います。所得に応じてかかる「所得割」(ほぼ10%)と、所得が一定以上の人が定額で払う「均等割」(年5,000円・森林環境税1,000円を含む)を合わせた額です。
| 払い方 | 回数 | |
|---|---|---|
| 会社員・パート | 給与から天引き(特別徴収) | 6月〜翌5月の12回 |
| 自営業・フリーランス | 届いた納付書で自分で払う(普通徴収) | 年4回(6・8・10・翌1月が多い) |
| 年金を受け取る65歳以上 | 年金から天引き(特別徴収)が中心 | 年金が支給される偶数月 |
所得税は「今年の収入」から毎月天引きされますが、住民税は「去年の収入」で決まります。そのため、退職した翌年や収入が下がった年でも、去年の分の住民税がかかります。
年収別の住民税の早見表(会社員)
| 年収 | 独身 | 配偶者・子2人 |
|---|---|---|
| 150万円 | 22,000円 | 0円 |
| 200万円 | 61,500円 | 0円 |
| 300万円 | 116,500円 | 25,000円 |
| 500万円 | 240,500円 | 169,500円 |
| 700万円 | 374,500円 | 308,500円 |
| 1,000万円 | 614,500円 | 548,500円 |
令和8年度の年額(森林環境税込み)。社会保険料を年収の15%、住所は標準(東京23区など)として計算。「配偶者・子2人」は、配偶者控除の対象の配偶者と、16歳以上の子1人・16歳未満の子1人。令和9年度は、独身の年収150万円が13,000円、200万円が55,500円に下がり、年収220万円以上は同じ額です。
計算のしかた
② 税金のかかる所得 = ① − 社会保険料 − 基礎控除43万円 − 扶養控除など(1,000円未満切り捨て)
③ 住民税 = ②×10% − 調整控除 + 均等割4,000円 + 森林環境税1,000円
※調整控除は、所得税との控除の差を埋めるための減額で、独身の会社員なら多くの人が2,500円です。
たとえば独身の会社員・年収500万円の場合、①は500万円−144万円=356万円。社会保険料75万円と基礎控除43万円を引いて、②は238万円。③は23万8,000円−2,500円+5,000円=24万500円(月あたり約2万円)になります。
令和9年度(2027年6月から)で変わること
2026年の収入にかかる令和9年度の住民税では、給与所得控除の最低額が65万円から74万円に上がります(令和9・10年度の特例を含む)。年収220万円未満の会社員・パートの住民税が少し下がり、住民税がかからない年収(独身・1級地)は110万円以下から119万円以下になります。配偶者控除・扶養控除の対象になる家族の所得も、58万円以下から62万円以下(給与のみなら年収123万円以下から136万円以下)に広がります。住民税の基礎控除(43万円)は変わりません。
住民税がかからない人(非課税)
| 家族(年収) | 令和8年度 | 令和9年度 |
|---|---|---|
| 独身 | 110万円以下 | 119万円以下 |
| 配偶者を扶養 | 166万円以下 | 175万円以下 |
会社員(給与のみ)・1級地の均等割の基準。所得割(10%の部分)だけがかからない人もいます(独身なら同じ額、扶養がいる人は少し上)。障害者・寡婦・ひとり親の人は所得135万円以下(給与のみなら令和8年度は年収約204万円未満、令和9年度は約209万円未満)なら非課税です。基準の額は市区町村(級地)によって少し違います。
よくある質問
住民税はいつから払いますか?新社会人は?
前の年の所得をもとに、6月から払います。新社会人の1年目は前の年の収入がない(少ない)ため、住民税はほとんどかかりません。2年目の6月から、1年目の収入にかかる住民税の天引きが始まります。
会社を辞めたら住民税はどうなりますか?
去年の収入にかかる住民税は、辞めた後も払います。1〜5月に辞めた人は、5月までの残りが最後の給与からまとめて引かれるのがふつうです。6〜12月に辞めた人は、残りを納付書で自分で払うか、まとめて天引きしてもらいます。収入がない翌年も、辞めた年の収入にかかる住民税が届くので、取っておくと安心です。
毎月の天引き額はどうやって決まりますか?
1年分の住民税を12で割り、100円未満の端数を6月分にまとめるのが一般的です。そのため、6月だけ少し多くなります。会社に届く「特別徴収税額の決定通知書」に、月ごとの額が書いてあります。
住民税の年収の壁は?
独身の会社員・パートなら、令和8年度は年収110万円以下、令和9年度(2026年の収入)は119万円以下で住民税がかかりません(1級地の場合)。所得税の「年収の壁」とは別の基準です。親などに扶養されている人も、自分の住民税は自分の収入で決まります。
ふるさと納税や住宅ローン控除をしている人は?
どちらも住民税から差し引かれる「税額控除」なので、このツールの結果からさらに安くなります。ふるさと納税は寄附額から2,000円を引いた額の多くが、所得税と住民税から戻ります。このツールでは計算に入れていません。
所得税とは何が違いますか?
所得税は国の税金で、税率は5〜45%の段階制です。住民税は市区町村・都道府県の税金で、税率はほぼ一律10%です。基礎控除や扶養控除の額も違い、住民税のほうが控除が少なめです(たとえば基礎控除は、所得税が最大104万円、住民税は43万円)。
出典
・横浜市「令和8年度税制改正(個人市民税・県民税)」 city.yokohama.lg.jp
・横浜市「税額控除(調整控除など)」 city.yokohama.lg.jp
・横浜市「令和8年度 税率と税額の計算」 city.yokohama.lg.jp
・練馬区「住民税の計算例(令和8年度)」 city.nerima.tokyo.jp
・大和市「所得控除の一覧(令和8年度)」 city.yamato.lg.jp
・西宮市「人的控除額の差」 nishi.or.jp
・柏市「令和8年度の非課税の基準」 city.kashiwa.lg.jp
・神戸市「令和9年度からの税制改正」 city.kobe.lg.jp
・財務省「令和8年度税制改正の大綱の概要」 mof.go.jp
・神奈川県「個人県民税の超過課税」 pref.kanagawa.jp
基準年度:令和8年度・令和9年度(住民税) 最終確認:2026年11月7日
関連する計算ツール
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※このシミュレーションの結果は目安です。実際の住民税は、お住まいの市区町村が申告内容をもとに計算して決めます。個別の判断は、市区町村の住民税の窓口や税理士などの専門家にご相談ください。
※計算に入れていないこと:ふるさと納税・住宅ローン控除・配当控除などの税額控除/医療費控除・寄附金控除・雑損控除などの所得控除/特定親族特別控除(19〜22歳で扶養から外れた子など)/所得金額調整控除(年収850万円超で子育て・介護中の人)/収入が2種類以上ある場合・65歳未満の年金・退職所得・株などの分離課税/社会保険料は入力がなければざっくり見積もり(会社員は年収130万円を境に0円から年収の15%に切り替えるため、その前後で住民税が逆転して見えます)/生命保険料控除は2012年以降の契約として選択式/均等割は標準額(神奈川県・横浜市だけ上乗せを反映。ほかの道府県の上乗せは入れていません)/名古屋市の市民税減税・横浜みどり税の軽減など市区町村ごとの特例/未成年者の非課税/月ごとの天引き額の端数の扱い(市区町村によって違うことがあります)。
※住民税の100円未満の切り捨ては、市区町村分と都道府県分の合計で行っています(練馬区の計算例に合わせた処理)。別々に切り捨てる市区町村では、最大100円少なくなります。